司馬遼太郎の『竜馬がゆく』から、
田島が好きなフレーズ集です。^^
*****
すわるより歩けばよいではないか。
とひそかに考えた。
禅寺に行って、半刻、一刻の座禅をするよりも、
むしろそのつもりになって歩けばよい。
いつ、頭上から岩石がふってきても、
平然と死ねる工夫をしながら、
ひたすらそのつもりで歩く。
岩石を避けず、受け止めず、
頭上に来れば平然と迎え、
無に帰すことができる工夫である。
*****
衆人がみな善をするなら、
おのれひとりだけは悪をしろ。
逆も、またしかり。
英雄とは、
自分だけの道をあるくやつのことだ。
*****
男には、農夫型と猟師型がある。
野の片すみに安住して作物を植え、女房を愛し、
子を育てることによろこびを見出す型と、
山野を踏みわけ、山から山へと獣を追い、
ついには家郷を忘れる型のふたつである。
*****
ものの大意を大づかみにつかみ、
その本質をさぐりあてる才能。
*****
竜馬は、議論しない。
議論などは、よほど重大なときでないかぎり、
してはならぬ、と自分にいいきかせている。
もし議論に勝ったとせよ。
相手の名誉をうばうだけのことである。
通常、人間は議論に負けても自分の所論や生き方は
変えぬ生きものだし、負けたあと、
持つのは負けた恨みだけである。
*****
「おれは奇策家ではないぞ。
おれは着実に物事を一つずつきずきあげてゆく。
現実に合わぬことはやらぬ。それだけだ」
*****
大人になっても竜馬は一人で歩いている。
人を手下にしようと思ったことは一度もなかったし、
人の手下になろうとも思ったことがない。
もともと城下の富裕な郷士の次男坊の生まれである。
自然、権力欲というものが薄かった。
ひとの上に立ちたい、
という気持ちがほとんどなかったといっていい。
*****
「籐兵衛、人間はなんのために生きちょるか知っちょるか」
と、竜馬は膳ごしにいった。
「事をなすためじゃ。ただし、ことをなすにあたっては、
人の真似をしちゃいかん」
世の既成概念をやぶる、
というのが真の仕事というものである、
と竜馬はいう。
だから必要とあれば大名に無心をしてもよい。
*****
「人の一生というのは、
たかが五十年そこそこである。
いったん志を抱けば、
この志にむかってことが進捗するような手段のみをとり、
いやしくも弱気を発してはいけない。
たとえその目的が成就できなくても、
その目的への道中で死ぬべきだ。
生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」
【質問】ピンとくるの、ありました?
たまに読み返したくなります。^^
■メルマガ登録でプレゼントもらえます。^^
コメント