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普通に生活をしていれば、

自分が逮捕されることなんてないと思っていますが、

何が起こるかわからないのが世の中です。



10年ほど前に、

障害者団体向けの割引制度を悪用した

郵便不正事件がありました。



厚生労働省の課長だった村木厚子さんが、

政治家からの依頼を受け規定を満たさない障害者団体に

郵便割引制度を適用する偽の証明書を、

部下に指示して作らせたたという疑いで、

大阪地検に逮捕されたものです。



村木さんにはまったく身に覚えがなく、

その部下というのも別の部屋にいた係長であり、

一度も口をきいたことがない相手でした。



役所の体系でいけば、

課長が係長に直接指示をすることは通常あり得ず、

しかも村木さんは決裁権を持っているので、

偽の証明書を部下に命じて作らせるまでもありません。



村木さんが検察から呼び出された時も、

きちんと話をして真相究明に役立ててもらい、

一刻も早く仕事に戻りたいと思っていたそうです。



検事の取り調べでは、

障害者団体の関係者に会ったかを聞かれたそうです。



村木さんは、

「役所には大勢の人が来て、

 挨拶程度の方、随行の方もいるので、

 担当者を紹介しただけなら会ったとしても

 覚えていない可能性がある」

と伝えました。



でも出来上がった調書には、

「団体関係者に会ったことはないし、

 団体についても知らない」

と書かれていたそうです。



村木さんは、

人間の記憶は曖昧なものだし、

断定すると返って誤解を生んだり、

誤ってしまうことがあるため、

「私はこんなことは言っていません、

 これは正確ではありません」

と何度言っても検事は、

「調書はそういうものだから」

と言うだけだったそうです。



おそらく検察は、

村木さんが嘘をついたと受け取れる調書を

作らないと逮捕できなかったのでしょう。



それから数時間後、

村木さんはあまりにあっけなく、

あっさりと逮捕されました。



拘置所に入れられ、

全裸で身体検査したのち、

トレーナー姿で写真を撮られます。

そして裁判所に行く時には手錠をかけられ、

腰縄をつけられます。



取り調べが始まると検事が次のように言いました。

「私の仕事はあなたの供述を変えさせることです」

すでに結論ありきなら、

いったい誰が真相を究明するのでしょう。



さらにはかつての同僚が村木さんの

関与を認める供述をした調書を見せられ、

なぜそんな嘘をつくのか衝撃を受けたそうです。



しかし同僚は嘘をついたわけではなく、

検事が勝手に作ったストーリーに合った調書を作って、

弱みを突かれ交渉に負けサインをしてしまったとのこと。



事件の顛末を言ってしまえばこうです。

偽の証明書を作った係長は、

他の仕事に忙殺され証明書の発行を後回しにしていたが、

障害者団体から催促され先送りを続けるのが難しくなり、

証明書を偽造、課長の公印を押して手渡した──。



正規の手続きを踏まなければいけないのはわかっていたが、

障害者の役に立つのならいいだろうと思ったけれど、

なんとこの団体が偽物で証明書を悪用していた──。



オイオイ、

どこに政治家の口利きが出てくるねん。。

しかも口利きをしたとする政治家には、

検察はまともな裏付けを取っていません。



さらに裁判を続けると、

取り調べの杜撰さや酷さだけでなく、

検事が証拠を改ざんまでしていました。



もう、めちゃくちゃですね。。^^;

もちろん日本の公務員は真面目で優秀で、

信頼に値するものだと私は思っています。



でも自分は無罪であり、

知っていることを正直に伝え、

真相究明に役立ててもらいたいと思っていても、

ゆがんだ選民意識と自己保身にさらされ、

組織(ここでは検察)の論理に飲み込まれることもある。



我々経営者は、

現実にこういうこともあり得るということを、

知っておいたほうがいいですよね。



万が一、そういう状況に置かれたときに、

自分の選択の幅が少しだけ広がります。



ちなみに村木さんは2015年、

37年勤務した厚生労働省を

官僚トップである事務次官を最後に退任されました。



読み応えのある本でした。

おすすめです。^^

  ↓

■日本型組織の病を考える (著)村木 厚子 



【質問】逮捕って、自分には絶対に縁のない世界ですか?



ゴーンさんも、どうなんでしょうねぇ。^^;



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